外光式内蔵露出計の時代 窓がついたカメラは、もう古い?

「〈受光窓〉がついたカメラは、もう古い」これは1965年のトプコンユニの宣伝です。1963年にはトプコンREスーパーが、翌年にはアサヒペンタックスSPが発売されTTL全盛時代の始まりの頃だったんですね。レンズが露出計=これが新しいカメラ なんて言ってました。TTL(through the lens)私がペンタックスSPを購入した頃、中学の英語の時間にthrough the tunnel などを習った頃だったのでTTL測光ってのはレンズを通った光を測るシステムなんだと理解することができました。外付け露出計の時代があって、次に来るのが外光式内蔵露出計ですね。

窓がついたカメラは、もう古い?

トプコンのレンズシャッターTTLEE一眼レフトプコンユニ

 外付け露出計の時代があって、次に来るのが外光式内蔵露出計。トプコンもユニ以前は窓のあるレンズシャッター一眼レフカメラでした。

トプコンユニ以前のレンズシャッター一眼レフ ウインクミラーシリーズトプコンウインクミラーE セレン式の受光窓
ウインクミラーシリーズトプコンウインクミラーS

窓のある一眼レフ

外光式内蔵露出計の時代

窓のあるキヤノンFXとTTL測光のFT(この間にぺリックスがありますが)
小さい窓がある外光式EE コニカオートレックス
ニコンFアイレベルファインダーをフォトミックファインダーに交換すれば外光式露出計内蔵のフォトミック 右が前期、左が後期
ミノルタSR7左と小型になったニューSR7
ニコンFと同じファインダー交換式ミランダFm
ヤシカのM42半自動絞りのJ3
ヤシカのM42完全自動絞りになったJ5
ヤシカのM42外光式内蔵露出計機の最終版J7

そしていよいよTTL(through the lens)の時代ですね。

SLばんえつ物語

 久しぶりに青春18きっぷでSLばんえつ物語を追いかけました。

喜多方に近い濁川橋梁 上り列車煙少ない。

「東京には空がない」と思えるくらいきれいな空、きれいな雲でした。

会津若松を出発する下り列車。やっぱり煙少ない。

 久しぶりに見るC57180はきれいに磨かれていました。この煙の少なさは燃料とも関係あるんですかね。現役時代とは違いますね。

 保津峡を出発するC57127牽引の京都行上り列車。煙の量が違いますね。昭和45年

 幹線・亜幹線の旅客列車で様になるのはC57以上ですね。改造された12系もいいですが、SLやまぐちが始まった頃の国鉄時代と同じ塗装の12系も見たいです。

オリジナル12系のSLやまぐち

ヤシカのカメラ

 ヤシカのカメラと言えばM42マウントと後のコンタックスマウントが有名ですが、ヤシカカメラの初代は専用バヨネットマウントでした。

ヤシカ最初の一眼レフヤシカペンタマチック
5.5cmF1.8付きのヤシカペンタマチックと大口径5.8cmF1.7付きのヤシカペンタマチックⅡ

 このカメラは最初から1/1000秒一軸不回転シャッターなど斬新なカメラで、私が感心したのは巻き戻しクランクの辺りです。

通常、巻き上げクランクはアクセサリーシューの中に沈んでいます。
通常はAの位置、巻き上げクランクはアクセサリーシューの中に沈んでいます。
Rの位置にすると巻き上げクランクが飛び上がります。
巻き戻した後レバーをOの位置にしてクランクを引き上げると裏ぶたが開きます。
ニコレックス3機種とニコンオート35

 同じような機構をもったカメラにニコンのレンズシャッターEE一眼レフのニコンオート35があります。

巻き戻しクランクが普段は埋め込まれていている。
背面の黒ボタンを横に押すと巻き戻しクランクがポップアップする。

 ヤシカペンタマチック発売から数年経ってからの製品だが、1965 年1月のアサヒカメラニューフェイス診断室では、黒ボタンが抜けかかった歯のようにガクガクしているのは、精密感を害すること甚だしくいただきかねる。と酷評されている。ヤシカのほうが精密感があったようです。

 まあ、国産一眼レフというか我が国の精密機械工業の黄金時代を感じます。

外付け露出計の時代④

CdS露出計を付けたヤシカペンタJ-P

 M42マウントのヤシカカメラはヤシカペンタJ(ジャガーと読むらしい)が初代でこれにもセレン式の外付け露出計があったようですが、持っていません。

ヤシカペンタJ(ジャガーと読むらしい)

 M42マウントのヤシカのカメラはたくさんありますが受光窓がついた内臓露出計付きのカメラが多くありました。

M42マウントの内臓露出計付きヤシカペンタJ-3

 今回のお題は外付け露出計なので内臓露出計の話はまた後でにします。オリンパスはOMシリーズの前のFTLもM42マウントのTTL機だったので35ミリ一眼レフ用の外付け露出計は見当たらないのですが、オリンパス伝統のハーフ版には存在します。

左からオリンパスペンF・ペンFT・外付け露出計付きペンF

 ちなみにTTL測光のオリンパスペンFTはこのブログにも登場する中学校の同級生F君の愛機でした。「ハーフ判かよ」ってバカにしてましたけどね。どうでもいいですね。

 例のマミヤ三兄弟のNP・WPにもセレン式のシャッターダイヤルに連動するセレン式外付け露出計がありました。かつてジャンクで購入したのがあるはずなんですが見つかりませんでした。

外付け露出計の時代③

外付け露出計付きのミランダFとG

 ミランダカメラを初めて見たのは、昭和40年代中頃、横浜駅西口の岡田屋の7階辺りにあったカメラのキムラのウインドウだった。蒸気機関車の撮影で中学生時代は様々な場所へ行ったが、撮影の場でミランダカメラを見たことは無かった。カメラ店にあったミランダのカタログにはヌードの作例が多かった。ヌードには興味は無いけどミランダカメラには興味があるという顔(どんな顔だ)で鞄に入れて持って帰った。その現物はすでに無いが、純日本風の女性だったのは覚えている。ミランダカメラの成り立ちは「ミランダ研究会」のHPに詳しいが、輸出専用で国内販売されなかった機種も多く、日本ではそれほどメジャーになれないカメラだったようだ。

ミランダGの宣伝では、ボデーラインに美しくマッチした専用メーター

 確かに他のメーカーの露出計に比べるとボデーのラインに合わせているけど、やっぱりとってつけたような感じはありますね。このメーターはシャッターダイヤルの頭を外してつけるタイプ。

シャッターダイヤルが簡単に外れる

 ミランダのカメラも持っていない機種が多いです。私のコレクション範囲(私が生れた1956年以降の製品で国内で販売された機種)に含まれない機種がかなりあるからですね。ミランダTは1955年販売だし、輸出のみで国内販売されていない機種も多いです。ミランダTは30年ほど前に特別きれいなのをカメラ店で見せてもらいました。当時10万円以上でしたが口にハンカチをくわえ、白い手袋で操作する感じでした。しゃべって飛沫が飛ぶとその跡が残るとか。私の家に来るカメラではないなと思いました。ズノーもそうですけどね。

ズノー200万円+税=216万円
外付け露出計を外したミランダF
TTLファインダーTをつけたFvT

 TTLファインダーTはシャッター・絞りなどボディーには連動しない。だから当然開放測光。Gに付けたらGT。それ以前のミランダにも付けることができる。MR9を1個使用。

ミランダセンソレックス トプコンのような?ミラーメーター内蔵式TTLカメラで、ミランダ初の開放測光TTL機。

 ミランダセンソレックスは唯一私が一時常用したミランダです。追伸式メーターがファインダー内で視認でき、大きいけどオーソドックスで使いやすいカメラでした。このカメラに対応した105mmや35mmレンズも購入してしまいました。

シャッターも上になり普通のカメラ?のようになってしまったREⅡ

外付け露出計の時代②

 長い間ためてきたカメラや鉄道模型を整理してスッキリさせたいと考えて始めたこのブログですが、整理をするとかえって自分が持っていないものがはっきりしてきます。コニカFSの後期型やFPにつく連動外付け露出計がありません。外付け露出計が使えるシャッターダイヤルに切り込みがあるコニカFSの後期型も持ってません。

FPにはシャッターダイヤルに露出計連動用の切り込みがある

 外付け露出計が使えるシャッターダイヤルに切り込みがあるコニカFSは後期型で前期型にはありません。

FSの前期型にはシャッターダイヤルに露出計連動用の切り込みがない。
結局FSの後期型はもっていない。

 それにトプコンの外付け露出計も露出計がつけられるカメラももってません。トプコンはTTL機のREスーパーが有名で外付け露出計といってもピンときませんね。REスーパーの前のアサヒカメラの診断室で軍用カメラと評されたトプコンRのシリーズにはセレン式の外付け露出計を装着できるカメラがありました。

軍用カメラと評されたトプコンR

 オリジナルのトプコンRには外付け露出計は無いです。次のトプコンRⅡは完全自動絞りになりレンズもオートトプコールからFオートトプコールに変わります。でも、外付け露出計は無いです。その次のトプコンRⅢになってセレン式の外付け露出計が装着できるようになります。私の提唱する法則(それほどのものではないですが)ペンタックスS3・ミノルタSR3・ペトリVⅢがそうであるようにトプコンも外付け露出計が装着できるようになるのはトプコンRⅢ.3ですよ。どうでもよいですか。でもこのトプコンRⅢは発売期間が短いせいか中古市場でほとんど見られません。私も「トプコンクラブ」のHPでしか見たことがありません。トプコンにはもう一つCdS外付け露出計が装着できる機種があるのですがこれもまたレア。REスーパーからTTL露出計を省いたようなカメラなんですが、これがまた生産台数が少ない。ペンタックスSPとSLみたいなもんなんですが、ペンタックスではSPが発売されて、TTL露出計を省いたSLが発売され併売されました。トプコンではTTL露出計を省いたRSが先に発売されTTL露出計のREスーパーが後。併売はされていないらしい。結局トプコンRⅢとトプコンRSが欲しくなってしまいました。

REスーパーは好きです