現有19形式 ⑤ C55近代化標準機の先駆

 C51・C54の改良型として、1935年~1937年にかけて合計62輌が製造された旅客用機関車。C54では蒸気ドームと砂箱が以前のC51や8620に比べると近寄ってきている(蒸気ドームが前)がC55から一体となる。蒸気ドームと砂箱を一体にした様式はこのC55に始まった。C55では砂箱が前になっているがその理由はC11の1次型から2時型の変更理由と同じようだ。砂箱の位置は砂撒き管(元栓)の位置でわかる。C55の2次型は流線形として1935年36年に21輌製造された。流線形と言えばC53も有名だが国鉄で最初から流線形蒸気として作られたのはC55のみである。C55の流線形は90km/h以下の速度では空気抵抗減少の効果はほとんどなく、本体がカバーに隠されているため点検装備に要する手間が大変ということで、流線形だった20~40の21輌は戦後一般構造に改造復元された。キャブやテンダー等に名残がみられる。

肥薩線吉松駅にてC5552 無骨と言うかあまりスマートではない門鉄デフ 昭和46年3月
C55天賞堂製 C57との見分け方は動輪がスポークであることドームの形状(C55は後ろ側もほぼ垂直になっている)
C57の一体型ドームは後ろ側が若干斜めになっている C55以降は砂箱(サンドボックス)は前方になってる。
蒸気ドームと砂箱が近くなっているC54(宮沢模型製)とC55  C54は蒸気ドームが前、砂箱が後ろ 一体型になったC55は砂箱が前にあることが砂撒き管(元栓)の位置でわかる。
10系客車を牽くC55 

 魅力的なC55であったが九州の肥薩線も北海道の宗谷本線も横浜の中学生が撮影に行くには遠すぎた。

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